コントローラとメーターの違い
マスフローコントローラ、マスフローメーターは両者とも「マスフロー」と省略される場合がありますが、質量流量センサーを搭載して流量出力をするのが「マスフローメーター」で、質量流量センサーの現在流量を基に内蔵した制御バルブをPID制御でフィードバック制御するのが「マスフローコントローラ」です。
マスフローコントローラとメーターの比較
マスフローコントローラ | マスフローメーター | |
---|---|---|
用途 | 質量流量制御 | 質量流量測定 |
主要部品 | 質量流量センサ、制御バルブ | 質量流量センサ |
長所 | 流量の自動制御が可能 | 圧力損失が小さい |
短所 | マスフローメーターより圧損がある | 流量制御は出来ない |
マスフローコントローラは何に使う?
マスフローコントローラは、一般的に半導体やフラットパネル、太陽電池などの成膜プロセスにおける流量制御に主に使用されます。具体的には、半導体製造工程の前工程でのCVDの反応ガス流量制御やPVDのプラズマ源、エッチングガスの流量制御に使用されます。
しかし成膜工程だけでなく、高精度な流量制御が必要な様々な分野でも利用されています。例えば、分析装置や評価装置、燃料電池、燃焼ガス制御、バイオテクノロジー、医療、食品、実験設備、工場設備などが挙げられます。マスフローコントローラは、正確な流体制御が求められるさまざまなアプリケーションで重要な役割を果たしています。
マスフローメーターの役割は?
マスフローメーターは、質量流量を測定します。ガスの場合では使用ガスの積算流量(使用量)の測定に使用されたり、マスフローコントローラによって制御されたガスの流量を測定してダブルチェックや簡易基準器として使用されます。また、液体マスフローメーターにはコントロールバルブを制御するための信号が搭載されており、液体コントロールバルブ(CV-1000)や気化器内蔵の流量コントロールバルブを制御するために使用されます。
- ガス使用量管理
- マスフローコントローラで制御した流量の確認
- 液体コントロールバルブや気化器コントロールバルブの流量制御