マスフローコントローラの選定には、ガス種、最大流量、圧力条件、制御温度、継手面間の情報が必要です。
ガス種
マスフローコントローラはガス流量を測定、制御する機器です。ガス流量の測定にはガス固有の比熱(コンバージョンファクタ)を利用して流量測定をします。その為、流量制御したいガス種の情報が必要です。
コンバージョンファクタの他にも、ガス種はシール材選びに重要な情報です。一般的にマスフローコントローラは耐腐食性に優れたメタルシールと価格に優れたラバーシールがあります。必ず、流量制御するガス種に応じたシール材の選定をお願いします。
最大流量
マスフローコントローラは制御流量の最大流量(F.S.)を指定します。マスフローコントローラの制御範囲は2~100% F.S.です。使用流量が制御範囲内にある事をご確認ください。
※0.5~100% F.S.のワイドレンジオプションも可能です詳しくはマスフローコントローラ製品一覧をご確認ください。
圧力条件
マスフローコントローラは流量センサと流量調整バルブ(コントロールバルブ)が内蔵されています。コントロールバルブはバルブ開度を調整する事で流量を調整する為、上流(一次側)と下流(二次側)との圧力差(差圧)が必要です。一般的なマスフローコントローラの必要差圧は50~300kPaで、差圧が大きすぎるとバルブを閉める事が出来ずに設定流量以上のガスが流れてしまいます。逆に差圧が小さいとバルブを全開にしても流量が少なすぎて設定流量よりも小さくなります。
※低差圧仕様もありますので詳しくはマスフローコントローラ製品一覧をご確認ください。
制御温度
通常、マスフローコントローラのガス流量制御は常温ですが、常温、常圧で液体の物質をガス流量制御するには、加熱、気化した蒸気を加熱温度以上の耐熱性能のあるマスフローコントローラで制御するのが一般的です。
継手面間
マスフローコントローラは配管に組み込むため、前後の配管に応じた継手と寸法(面間)の物を選ぶ必要があります。マスフローコントローラの継手はVCRかスウェージロックチューブ継手のどちらかを選ぶのが一般的です。また、配管径は流量に応じて異なり12.7㎜、9.52㎜、6.35㎜、3.2㎜などがありますが、真空配管で使われることの多い6.35㎜(1/4inch)が一般的です。
面間はマスフローコントローラのin側配管から出口配管の長さの事で、機種によって異なります。新規装置や自由度の高い配管では気にする必要はありませんが、置換の時には特に注意が必要です。
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