水蒸気の流量制御用途
水蒸気の流量制御は半導体のCVDの酸化工程や洗浄、アッシング工程で必要とされていますが、燃料電池の評価や環境試験機、一般工業でも焼成炉の雰囲気作りや過加熱蒸気など幅広い用途で水蒸気流量制御のニーズがあります。
水蒸気流量制御の種類
水蒸気の流量制御は水蒸気を直接ガスマスフローコントローラで制御するガス流量制御と、液体で流量制御して制御した液体を気化せる直接気化方式の2種類があります。
H2Oガス(水蒸気)の流量制御
ガス(蒸気)をガスマスフローコントローラで流量制御するには差圧と耐熱温度が重要です。
マスフローコントローラの一次側に水を充填した気密容器を加熱、温度に応じて発生した蒸気が気密容器から低圧のチャンバ(二次側)に流れ込みます。
この時、H2O気密容器とチャンバの差圧がマスフローコントローラの動作圧以上でなければ流れない為、流量制御ができません。
一般的には水蒸気の流量制御は水の気密容器を100℃近くに加熱、温度に応じて蒸気圧が高くなる(蒸気圧曲線)ので気密容器の圧力を高めマスフローコントローラの必要差圧を稼ぐことが出来ます。発生した蒸気を耐熱温度100℃以上の高温用マスフローコントローラで制御する為、水蒸気のマスフローコントローラには耐熱温度の高い高温マスフローコントローラが選定されることが多くありますが特殊な為、標準製品(常温仕様)よりも高価です。
しかし、水は常温(25℃)でも3kPa程度の蒸気圧があります。つまり、二次側が真空状態で、動作圧が3kPa未満の低差圧マスフローコントローラであれば常温でも流量制御が可能です。低差圧マスフローコントローラ(MC-3102S)の動作圧は800Paと低差圧なので常温でも水蒸気の流量制御が可能です。
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