マスフローコントローラとは

マスフローコントローラ(Mass Flow Controller)はアメリカで発明され、カタカナあるいは英語での表記ですが、直訳すると質量流量制御器です。文字通り気体や液体といった流体の質量によって流量を計測し、制御する機器です。流量制御はせずに計測のみを行うマスフローメータ(質量流量計測器)もあります。マスフローコントローラとマスフローメータは外見は同じですが、コントローラには流量を制御する「バルブ」がありますが、計測のみを行うメータにはありません。

マスフローコントローラ(左)とマスフローメータ(右)

流量と制御器は流れる量、コントロール(操作)する機器といったように読んで字のごとくであり疑問に思う方は多くはないと思いますが、質量とは何かと思われる方も多いと思います。質量とは物体が持つそのものの量です。重力の大きさによって変わる重量とは違い宇宙空間でもその量は変わりません。よって、マスフローコントローラは、温度や圧力に影響を受けることなく流量を正確に計測し、制御(コントロール)することができます。流量計測には質量流量の他に体積流量が使われます。体積流量は温度や圧力によって流量が変化するので、その分補正が必要になります。H2O(水)がイメージしやすいと思います。固体だと氷、液体だと水、気体だと蒸気の様に体積が異なります。

詳しくは下記URLからご覧ください。

https://lintec-mfc.co.jp/mass-flow-controller/

マスフローコントローラはどこで使われている?

マスフローコントローラは流量を制御するところであれば基本的にどの分野でも使えるものではあるのですが、その多くは半導体製造装置で使われています。半導体をざっくり説明すると、電気をよく通す「導体」と電気を通さない「不導体(絶縁体)」の中間の性質を持つ物質の上に非常に細かい電子回路を詰め込んだチップです。パソコンやスマートフォン、LEDや車など様々な所で使われていて普段の生活をより便利にしていくには必要不可欠な存在です。そんな半導体は微細がゆえに精密な加工が必要です。使用する各種流体の正確な流量制御も重要になってきます。マスフローコントローラが使われている半導体製造には洗浄装置、CVD装置、ALD装置、エッチング装置、PVD装置など様々な装置を使います。半導体製造装置については次回以降紹介したいと思います。

半導体以外には、大学の研究や実験、分析装置などで使われています。また、マスフローコントローラは使用する用途によって多くのラインナップで対応しています。

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