マスフローコントローラーは質量流量をセンサで測定し、CPUで処理されPID制御でコントロールバルブのバルブ開度を調節する流量制御器です。

質量流量センサ原理

流体を加熱した物体に接触させると、流体は物質から熱エネルギー(熱量)を奪って流体の温度は上昇します。このとき単位時間に移動する熱量は、流体の定圧比熱(物体固有の比熱)×流体の上昇温度差×流体の質量流量に相当します。この関係を利用して質量流量を求めるのが基本原理です。

熱式質量センサは温度、圧力の影響を受けずに微小流量の高精度の流量測定が可能です。

バイパスによる大流量測定

熱式質量センサは大流量での高精度の測定、制御は難しくなります。そこで高精度の測定が可能流量だけをセンサに流し、残りの流量をバイパスに流します。バイパスは層流構造にし、分流比率を一定に保つことで大流量でも高精度の流量制御が可能です。

流量制御

マスフローセンサで測定した現在流量と設定流量との誤差を比較し、設定流量になるようコントロールバルブの開度を調整して流量の自動制御を行います。バルブ開度による流量の自動制御に欠かせないのがPID(比例、積分、微分)によるフィードバック制御です。